2018年6月公開講座
性暴力に関する刑法改正をめぐって
~これからの課題~・・・終了しました
【日 時】2018年6月2日(土)13:00開場 13:30開演 16:30終了予定
【会 場】 文京区民センター 2階 A会議室
東京都文京区本郷4-15-14
*文京シビックセンターとは別の建物です。
<交通>
都営三田線・大江戸線「春日駅A2 出口」徒歩2分、東京メトロ丸ノ内線「後楽園駅4b出口」徒歩5分
東京メトロ南北線「後楽園駅6番出口」徒歩5 分、JR水道橋駅東口徒歩15分
都バス(都02・都02乙・上69・上60) 春日駅徒歩2分
【参加費】会員:500 円 会員外:1,000 円 ※申し込みは不要です
今回の改正の意義は、なんといっても長年にわたり放置されてきた性暴力犯罪のあり方について、法制審議会が初めて正面から議論に取り組み、その結果、法改正に至ったところにある。今後は、なぜ、改正がこれほど遅れたのかを含めて、いままで国内では陽の当たることの少なかった性暴力犯罪をめぐる問題が法の分野の問題として認知され、人権の観点からの議論が多くの人を巻き込んで始まることを期待したい。性に関わる問題は、この国では長いこと、歪んだ興味の対象か、汚いことででもあるかのような扱いを受けてきていたが、ようやく人権の問題としての資格が与えられた。ここで終わりではないことの確認を含めて、人々の性にかかわる人権問題が光を浴びることを願う。——角田由紀子(論究ジュリスト,No23,2017 より)
性犯罪に関する刑法が、110 年ぶりに改正され、昨年7 月に「強制性交等罪」が施行されました。まだまだ課題は多く残されており、3 年後をめどに検討が行われます。何が変わり何が課題なのかを、フランス刑法、ジェンダー刑法学を専門とする島岡まなさんに諸外国の例をひきつつ俯瞰していただき、また、法改正に弁護士として尽力した角田さんと語っていただきます。
■講師紹介■
島岡まな(しまおかまな) 大阪大学法科大学院教授。専門はフランス刑法、ジェンダー刑法学。性犯罪問題にジェンダー平等・弱者保護の視点の必要性を強調する論文を多数発表してきた。共著に『性暴力と刑事司法』(信山社、2014)、『性犯罪・被害ー性犯罪規定の見直しに向けて』(尚学社、2014)など。
角田由紀子(つのだゆきこ)
強姦救援センター リーガルアドバイザー。日弁連「両性の平等に関する委員会」委員。NPO 女性の安全と健康のための支援教育センター代表理事。安保法制違憲訴訟の会・共同代表。著書に『性の法律学』(有斐閣)、『性差別と暴力』(同)、『性と法律』(岩波新書、2013)など。